超高齢者への処方は控えめに!

90代の女性 初診時、長谷川式スケールが27点(20点以下で認知症疑い)で、 認知機能に問題はありませんでした。
薬の見直しと認知機能
90代の女性
初診時、長谷川式スケールが27点(20点以下で認知症疑い)で、
認知機能に問題はありませんでした。
血液検査では、コレステロールは160、
血圧も110/70と低値でしたので、
かかりつけ医にコレステロール低下薬と降圧剤の中止をお願いすると、
コレステロール薬には応じてくれましたが、
降圧剤は継続されたままでした。
それで、ご家族が自主的に降圧剤を中止すると、
血圧はあまり変わらず、少し元気になって、
もの忘れ良くなったため、そのまま中止を継続されました。
アルツハイマー病ではない方へのドネペジル処方
一方、かかりつけ医はアルツハイマー病でもないのに、
何を思ったのか、ドネペジル3mgを処方していました。
アルツハイマー病ではない方にドネペジルを処方すると、
不眠、イライラ、嘔気・食欲低下・下痢などの副作用が出やすく、
またドネペジルの安全性は84歳までの方にしか担保されていません
(市販前の治験では85歳以上の方は対象から外されています)。
かかりつけ医は、これらのことをご存じなかったのかもしれませんが、
患者さんにとっては、かかりつけ医にぜひとも知っていてほしい重要事項でしょう。

宮崎医科大学医学部卒業。独立行政法人国立病院機構菊池病院(熊本)元院長。熊本県の認知症中核病院の専門医として、熊本県全域から訪れる多くの認知症患者さんを診療され、平成30年に熊本駅前木もれびの森心療内科精神科を開院。食事・サプリメント指導により患者さんの栄養状態を改善し、お薬の量を最小限にされ、精神面の安定・改善をめざす、栄養療法を主体とした副作用の少ない「やさしい医療」を実践されている。
