No.17 サンマの昆布蒸し

サンマの季節がやってきました。サンマは代表的な青魚。 オメガ3系脂肪酸DHA(ドコサヘキサエン酸)、EPA(エイコサペンタエン酸)が豊富です。 これらは血栓や動脈硬化の予防、脳細胞を活発化などの効果で知られていますが、近年の研究ではアルツハイマー型認知症の予防に役立つ成分としても光が当たっています。 これらの脂肪酸は酸化に弱いので、抗酸化作用のある食材(緑黄色野菜や香味野菜、ビタミンCを含む果物)などとともに食べると効果的に摂取できます。
材料:2人分
サンマ 2尾
塩 適量
昆布 15㎝長さ
しょうが 1かけ
酒 大さじ2
小ネギ 1本
ポン酢しょうゆ 適量
作り方
1.サンマは頭と内臓をとって洗い、半分の長さに切り、太い部分に斜めに切込みを入れ、竹串で数か所穴をあけ、薄く塩をふる。
2.昆布をハサミなどで約3センチ角に切り、耐熱容器に入れて酒にひたしておく。
3.しょうがは薄切り、小ネギは斜めに細く切る。
4.2にサンマを並べ、しょうがを乗せてラップをかけ、電子レンジに5~7分かける。
5.器ごと出し、小ネギを添える。ポン酢しょうゆをかけていただく。
※1サンマに切込みを入れて穴をあけるのは、味のしみをよくするためと、電子レンジで身がはじけるのを防ぐためです。
※2電子レンジの加熱時間は、機種やサンマの大きさによって異なります。5分を目安に時間を足してください。
みわこのまめまめメモ

古来より日本人に愛されてきた魚、サンマは文芸作品にもたびたび登場します。
最も有名なのが落語『目黒のさんま』でしょう。
江戸時代に目黒に鷹狩りに訪れた殿様が、生まれて初めて食べた庶民の味サンマの塩焼きに魅せられるお話です。
夏目漱石の『吾輩は猫である』には、語り手の猫が、飼い主苦沙弥先生のお手伝いさんの食卓からサンマ(三馬と表記)を盗むエピソードが登場します。
“サンマ=秋刀魚”の表記を広める役割を果たしたのが佐藤春夫の詩『秋刀魚の歌』。「さんま苦いか塩つぱいか」という詩文でも知られています。
エッセイでは東海林さだおの『サンマの丸かじり』。サンマの頭へのこだわりを綴ったユーモアあふれる作品です。
秋の夜長。。。読書で秋の味覚を楽しんでみられてはいかがでしょう。

片山美和子
調理師・食生活アドバイザー
練馬区認定・食の健康サポーター
練馬区障害学習センター料理教室講師
料理サークル「リコ・ネ・クック」代表