いきなりの怒鳴り合い、汚れてしまった家。

言葉が通じなくなったある日のこと。

妻が認知症と診断されたのは、言葉が通じなくなったとある日のこと。いきなりの怒鳴り合いに、我々は何がおこっているのか判然としなかった。普通だった日々が一転し、病名を告げられた後、妻との関係は悪化の一途となった。

その困難さは、慣れない介護生活によって更に増幅された。妻が自己管理を失い、糞尿で汚れた家は、私の頭を抱えさせました。頼るべき身内もおらず、親類に話すのも気が引け、誰の助けも得られず、私はどうしたらいいのか途方に暮れる日々でした。

認知症専門医や行政、ケアマネージャーとの連携

しかし、今では認知症専門医や行政、ケアマネージャーとの連携により、介護の重荷は随分と軽くなっている。彼らと共に妻の介護を進めていく中で、私も少しずつ回復の道を歩み始めています。今では地域包括支援センターが紹介したデイサービスを利用し、掃除や洗濯などの時間的な余裕も生まれ、昔のような怒鳴り合いも過去のものになりました。

日本認知症研究会のホームページ

また、日本認知症研究会のホームページは、今や私の頼れる友となっている。同じ苦しみを背負う家族の話や、専門的な知識を持つ医療関係者の言葉を読んで、介護の知識を学び、自分たちの現状に活かすことができました。

経験が認知症と戦う他の方々の一助になって欲しい。

日々の生活が一変し、混乱した日々を過ごしましたが、今は新たな生活に適応している。医療専門家、行政、ケアマネージャー、そしてこのホームページの存在があってこそ、私はつらい体験を乗り越え、前進を続けていける。

この経験が認知症と戦う他の方々の一助になるなら、これ以上の幸せはない。

神奈川県のTさん（70代・男性）