令和5年11月25日(土)日本認知症研究会特別セミナー

投稿日:2023.12.06

2023年11月25日(土)日比谷コンベンションホールにて日本認知症研究会 特別セミナーin東京が開催されました。これは日本認知症研究会が立ち上がって第1回目のセミナーでした。当日は認知症の介護家族をはじめ認知症に関わる職領域のケアマネージャー、介護従事者、医師、医療関係者など幅広くご参加いただき、まさに認知症研究会が目指す「えんがわ_縁が輪」となったセミナーであったと思います。

もくじ
会場
講演1「自律神経とレビー小体型認知症」
講演2「コロナと認知症」
認知症なんでも座談会
総括・御礼

会場

会場は明治36年(1903年)に開園した日比谷公園内にあります、日比谷図書文化会館地下の日比谷コンベンションホールにて開催されました。当日はさわやかな秋晴れとなり、公園内の樹々も紅葉の訪れを感じる中、100名を超える方々にご参加いただきました。

講演1「自律神経とレビー小体型認知症」

第1部の講演1では日本神経学会認定専門医 中坂義邦先生から「自律神経とレビー小体型認知症」という演題で講演頂きました。アルツハイマー型認知症の次に多いと言われているレビー小体型認知症について、病態生理から症状、行動、薬物療法、対処方法まで、とても細かく丁寧にお話し頂きました。

特に‟レビー小体型認知症の症状の主体は脳ではなく自律神経の不調である“として、自律神経の重要な役割について細かく説明があり、その不調とレビー小体型認知症の症状との結びつきがよりよく理解できました。また、薬物による副作用発現頻度の高さや薬物療法での注意点についても中坂先生の豊富なご経験から私見を述べられ、大変勉強になりました。

 

講演2「コロナと認知症」

講演2は「コロナと認知症」と題し、医師の長尾和宏先生のご講演でした。長尾先生は以前から認知症や薬害について医療者、介護家族、一般の方向けに、数多くの示唆に富む著書を出されていらっしゃいます。ご講演も町医者としてコロナ罹患やワクチン接種で苦しまれている数多くの患者さんを診て来られた経験から、現状について問題提起されていました。コロナ流行により4大認知症以外の認知症が増えている、超過死亡、ヤコブ病、薬に頼らない改善方法など、たまに笑いも交えながら楽しくかつ考えさせられる内容でした。

長尾和宏先生のオフィシャルサイト(外部リンク)

認知症なんでも座談会

第2部の認知症なんでも座談会では、長尾和宏先生がナビゲーターをされ、当会代表のあやか内科クリニック院長の白土綾佳先生、当会副代表の介護施設看護師の松崎一代氏が登壇されました。白土先生、松崎氏から会の発足の経緯、趣旨や目指すところ、それを実現するためのツールとして認知症に向き合う人が集まるオンラインスペースとして作られたホームページ「えんがわJAPAN」についての説明がありました。

また参加者からの質疑応答には十分な時間を設け、介護家族の抱えている問題について、介護される方と介護家族が笑顔で過ごせる為のアドバイスを、介護、医療の両立場からいただいたり、参加された方からもノウハウを頂いたりして、フラットに意見を交わせる場となりました。

総括・御礼

セミナー後のアンケートにも非常に有益なセミナーであったことが伺えるコメントを沢山頂きました。まさに研究会が理想とするセミナーを開催する出来ました。ご参加いただいた方、ご講演頂いた先生方にこの場を借りて御礼申し上げます。有難うございました。

 

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