認知症いろいろ・自律神経もいろいろ

投稿日:2025.07.07

~ボリヴェーガル理論にふれて~
最近、体調を崩してしまいました。夜になると高熱が出て、ひどい汗。持病もあるので、いろいろ検査をしましたが、原因は見つからず「不明熱」という診断。幸い、今は熱も治まり、落ち着いています。なんだったのだろう?そんな疑問を抱えていたとき、ふと参加していたサロンで、自律神経の話題が出ました。これがヒントになり、自分でも本を手に取ってみました。そして出会ったのが、「ポリヴェーガル理論」という考え方です。

もくじ
赤=交感神経
青=背側迷走神経複合体
緑=腹側迷走神経複合体
まとめ

赤=交感神経

まず、「赤=交感神経」は、危険に立ち向かうためのエネルギー。
怒り、焦り、不安、暴力的な行動など、BPSD(認知症の行動・心理症状)の陽性症状ととてもよく似ています。
このとき、身体は心拍数が上がり、呼吸も浅く速くなっています。
まさに、戦闘モードです。

青=背側迷走神経複合体

次に、「青=背側迷走神経複合体」は、ブレーキを踏む働き。
危険を感じると、身体が固まり、動けなくなり、心も閉じてしまう。
無気力、無感動、傾眠といったBPSDの陰性症状がここに当たります。
まるでエネルギーが一気にシャットダウンしたような状態です。

緑=腹側迷走神経複合体

では、どうすればいいのか?
ヒントは「緑=腹側迷走神経複合体」にあります。
ここは、安全を感じたときに働く神経です。
安心感、信頼感、穏やかさ、喜び― 人が人らしく、穏やかに過ごせるための大切な感覚。
この「緑」の状態を作り出すことが、ケアのカギになると感じました。

まとめ

自律神経は自分の意志ではコントロールできません。
でも、周りの環境を整えることで、「赤」や「青」に偏ることを減らし、「緑」を育てることができるかもしれない。
認知症ケアも同じ。
安心できる空間、安全な関係性、信頼できるスタッフ─
そんな「緑」を意識していくことで、症状の悪化を防ぐ一助になるのではないかと思っています。

まだまだ学びの途中ですが、これからも実践を重ねながら、またご報告していきたいと思います。
もし興味がある方がいれば、一緒に学んでいきませんか?

(参考:『ポリヴェーガル理論がやさしくわかる本』吉里恒昭先生著

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