笑いの効果⁈

初診時、長谷川式認知機能評価スケールは28点(30点満点で、20点以下が認知症疑い)でした。その後も定期的に検査し、経過を診てきました。
80代の女性
初診時、長谷川式認知機能評価スケールは28点(30点満点で、20点以下が認知症疑い)でした。その後も定期的に検査し、経過を診てきました。
初診から6年後の7月は、26点。糖尿病(認知機能低下のリスク)があるにもかかわらず、6年間で、わずか2点の減点でした。すばらしい認知機能維持効果です。
笑いの効果
サプリメントは何も飲んでいらっしゃらないので、処方しているオメガ3の効果の可能性も考えられます。
そして、この方は、待合室でも診察中でも、会話中によく笑われていらっしゃいます。朗らかな方で、診察している私の方が、いつも元気をもらっている感じです。
免疫力と笑い(プラスの感情)の関係については、医学的にも検証さてれていますから、認知機能低下の予防にも、笑いの効果があるかもしれません。

宮崎医科大学医学部卒業。独立行政法人国立病院機構菊池病院(熊本)元院長。熊本県の認知症中核病院の専門医として、熊本県全域から訪れる多くの認知症患者さんを診療され、平成30年に熊本駅前木もれびの森心療内科精神科を開院。食事・サプリメント指導により患者さんの栄養状態を改善し、お薬の量を最小限にされ、精神面の安定・改善をめざす、栄養療法を主体とした副作用の少ない「やさしい医療」を実践されている。